健康状態を把握する上で大事なものに血圧があります。
血圧の正常値は上が130mmHg以下、下は90mmHg以下、というのが一つの目安になります。
血圧を見るときには最高血圧(いわゆる上の血圧)にばかり目が行きがちですが、最低血圧(いわゆる下の血圧)にもちゃんと意味があり、最高血圧と最低血圧の差(正式には脈圧と言います)からも、その人の健康状態を推測することができます。
そこで、今回は最低血圧と、脈圧についてご説明したいと思います。
血圧の下が高い原因とは?
心臓は収縮と拡張を繰り返して全身に血液を送っていますが、最低血圧は心臓が拡張している時の血圧です。
つまり、心臓に負荷のかかっていないニュートラルな状態の血圧を示し、最低血圧だけが高い場合は末梢の血管の弾力が失われ始めていることを示しています。
原因としては
・睡眠不足
・運動不足
・過大なストレス
などの乱れた生活習慣が挙げられ、そのまま放っておくと、しだいに最高血圧も上昇してきます。
しかし血圧の下が高いと気づいた時点で、何らかの対策を取っていくと本格的な高血圧を防ぐことができます。
下の血圧が高くても落ち込まず、早めに気づいて良かったと前向きに捉えて、これから体質改善していきましょう!
下の血圧が高い時の改善法は?
下の血圧を下げる為に一番に見直してほしいのが生活習慣です。
以下に具体的な改善法をあげてみます。
⒈十分な睡眠時間の確保
十分な休息を取り、疲れを溜め込まないためにも睡眠時間は大切です。
⒉規則正しい生活
不規則な食事時間や昼夜逆転の生活は自律神経を乱し、末梢血管を収縮させます。
⒊バランスのとれた食生活
高脂肪・高カロリーの欧米型の食生活は高血圧を引き起こし、塩分の取りすぎにも注意が必要です。
⒋ストレスの上手な発散
過度なストレスは交感神経を亢進しさせ、これにより末梢血管が収縮します。
自分に合ったストレス解消法を見つけることはとても大切なことです。
⒌適度なスポーツ
適度な運動は運動不足の解消だけでなく、ストレスの解消に繋がります。
わかってはいるけども、今までなかなかできなかった事を本格的に実践していきましょう!
やはり肥満は高血圧の最大の敵です。
上と下の差で確認する健康状態とは?
血圧の上と下の差のことを脈圧と言いますが、脈圧の正常値は30〜50mmHgです。
高血圧になると最高血圧とともに最低血圧も上昇する傾向がありますが、最低血圧だけが上昇している場合は、末梢血管の弾力は失われていても、大きな血管の弾力は保たれていることを示しています。
逆に、最高血圧が上昇し脈圧が大きい場合には、大きな血管の弾力が失われていることを示しており、心臓疾患のリスクが高くなります。
脈圧は、大きい場合はもちろん危険性が高くなりますが、低い場合にも注意が必要です。
特に最高血圧、最低血圧共に高く、脈圧が低い場合にはその後心筋梗塞などの重い症状に見舞われる可能性が高くなるとも言われています。
まとめ
高血圧症は放っておくと、心筋梗塞や脳梗塞、あらゆる生活習慣病に繋がる恐れがあります。
特に、最低血圧の上昇を繰り返し指摘された時には、食生活の改善や適度な運動をするなど、それまでの生活を見直すようにしましょう。
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